あんぱんくらぶでは、毎月1〜2回『午後のミニ講座』を開催することになりました。
子育て中に誰もが経験する心配や悩みについて少し詳しく学んだり、
聞くと子育てが楽しくなるような小さな講座を計画しています。

「自己有能感」という言葉をご存知でしょうか?
「自分がこの世に生まれてきて良かったと思える心の働き」という意味です。
アメリカの精神分析家のエリクソンは思春期前までにこの「自己有能感」を
育てることの大切さを指摘しています。何か特に人より秀でている特技が
あるわけではないけれど「自分ってなかなかいいやつだな」と思える気持ちを
どう育てるか。子どもを育てる親はもちろん、子どもの育ちに関わる仕事に
就いている者(幼稚・保育園、小学校、中学校の教師等)はこの視点を
大切にしなければなりません。
というのも、子ども達が「思春期」を乗り越えていくためには一定の
「自己有能感」がどうしても必要だからです。思春期に「自己有能感」が
希薄な低い状態にあると自分の心のエネルギーをコントロールできなく
なってしまいます。コントロールできないまま「外に向かう」と、
暴力的になったり破壊的な行動をとったりしてしまいます。「内に向かう」と、
不登校や引きこもり、摂食障害等の状態になってしまうのです。
いずれにしても自分で自分を励ます心が干からびている状態だからです。
学力が高い、低いとはあまり関係しないのです。おとなでも「自己有能感」が
希薄だとちょっとした挫折から、自分の存在を否定的に考え、簡単に
自殺に結びついてしまいます。知的な能力や社会的な地位の高さとは無関係です。
「自己有能感」に似た言葉に「優越感」がありますが、
これは
他人と比較して自分のほうが優れていると感じる
心の状態です(自分のほうが劣っていると感じたら「劣等感」になります)。
それに対して「自己有能感」は人との比較ではなく
自分自身がものさしの基準です。
基準になれるだけの「自分」が育っていることが大切です。
それによって自分を肯定的に受け止め、自分を励ますことができるようになります。
この力が「思春期」を乗り越えるカギになります。