2013年10月号
子ども・子育て支援新制度(2)
聖愛幼稚園 鈴木信行
9月号「せいあいだより」で「子ども・子育て支援新制度」が
平成27年4月からスタートする予定で、国や市町村で急いで準備が進められているとお知らせしました。では、新制度では、幼稚園(や保育園)はどうなるのでしょうか?
結論から言うと、幼稚園は「幼稚園」のままである場合と「認定こども園」
に移行する場合があります。「幼稚園」の機能に「保育園」の機能をプラスした
施設が「認定こども園」ですが、既に、県内には幼稚園から認定こども園に衣
替えした園が6園あります。新制度では認定こども園化を促進する方針なので
新制度のスタートに向けて多くの幼稚園が認定こども園に移行していくことが
予想されます。もっともこれまでも「2歳児保育」や「預かり保育」を利用し
て保育園に近い機能を幼稚園も果たしてきましたが、認定こども園に移行する
ことで
保育園と全く同様の機能も併せて持つことになるのです。来年の夏まで
には全ての幼稚園がどちらかの選択を迫られ、認定こども園に移行する園はそ
の準備を急ぐことになります。(なお、保育園は、これまでと同じです。)
次に入園等の手続きや保育料負担はどうなるのでしょうか?これまでは幼稚
園は制度上「学校」なので文部科学省⇒県⇒幼稚園であり、入園手続きは園に
直接で、保育料も各園が独自に定めていました。保育園は「児童福祉施設」で
厚生労働省⇒市町村(認可権限等は県)の所管であり、入園手続きは市町村窓
口、保育料負担額(応能負担額)も市町村が定めていました。全く別の制度だ
ったので予算も別で保育料負担にも差がありました。新制度では幼稚園、保育
園、認定こども園の全てが文部科学省・厚生労働省・内閣府⇒市町村(認可権
等は県)に事業と予算が一本化されるのです。
そのため保育料(基本額)は、市町村が定める(応能負担額)ことになりま
す(園によっては特色教育等の費用が上乗せされる場合があります。)。
また、入園の手続きは、まず、住所地の市町村の窓口で申請して1.「幼稚園機能のみを必要」2.「保育園機能(短時間)を必要」3.「保育園機能(長時間)の必要」の3つのうちどれかの認定を受けます。その上で1.は幼稚園又は認定こども園を選んで入園手続きをします。2.と3.は認定こども園又は保育園を選んで入園手続きをすることになります。
※新制度については、
9月号「せいあいだより」の本欄を併せてお読みいただくことをお勧めします。
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