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書き下ろし連載213
思い悩むな
マタイ福音書6章25、33〜34節

細井保路

   自分の命のことで、何を食べようか何を飲もうかと、 また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。 命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。 ・・・何よりものまず、神の国と神の義を求めなさい。 そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。 だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。 その日の苦労は、その日だけで十分である。

   「空の鳥や野の花をちゃんと養ってくださる神さまは、あなたたちのことを忘れていない」と語る イエスさまの言葉の、最初と最後の部分です。

   健康のために何を食べるか、季節に合わせて何を着るか、 ということに私たちは日々気を使っています。 そんな贅沢な悩みではなく、食べる物がなければ飢え死にする、 着る物がなければ寒さをしのげない、という状況に置かれている人もいます。 いずれにしても、衣食住のこと、それを維持するための経済のことで私たちの頭は一杯になってしまっています。

   この先どうしていったらいいかと悩み、不安を抱える人もいます。 生活の維持に関心が集中すると、この命を与えてくださった神さまのことを忘れてしまいます。 生かされていることへの感謝を忘れてしまうのです。 だから、「神の国と神の義を求めなさい」とおっしゃるのです。 私がうまく生きていくためにどうすればいいかということだけを考えるのではなくて、命を与えてくださった神さまのお望みが実現するように願い求めなさいと言っているのです。 神さまのお望みは「すべてのものの幸せ」です。 「私の幸せ」だけを追求するあまり、この世界の向かうべき道を忘れてしまわないようにという警告でもあります。

   「思い悩むな」というのは、「なるようになる」という無責任の勧めではなく、何事も自分で抱え込まないで、もっと神さまにお任せしましょうということです。


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