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書き下ろし連載210
天から授かった宝
マタイ福音書6章19〜21節

細井保路

   あなたがたは地上に富を積んではならない。 そこでは、虫が食ったり、さび付いたりするし、また、盗人が忍び込んで盗み出したりする。 富は天に積みなさい。 そこでは、虫が食うことも、さび付くこともなく、また、盗人が忍び込むことも盗み出すこともない。 あなたの富のあるところに、あなたの心もあるのだ。

   「あなたの富のあるところに、あなたの心もある」という言葉は、味わいのある言葉です。 私が宝だと思うもの、つまり私が一番大事にしているものなのだから、私の心も頭もその宝のことで一杯になっているのです。 では、私が生きていく上で一番大事にしなければならないものは何でしょうか。 「愛が一番」とか「健康第一」とか、「やはりお金が大事」という人もいることでしょう。 一つに絞れないし、どれが正しいと決められるものでもありません。 でも、大事だと思うものは失いたくないし、奪われないようにいつも心配しなければなりません。 いずれ失うもの、いずれ手放さなければならないものに執着するだけで一生を終えていいのか?とイエスさまは問いかけておられるのです。

   そして、「富は天に積みなさい」と言われるのです。 マタイ福音書の5章45節の言葉を思い出してみましょう。 「天の父は悪人にも善人にも太陽を昇らせる」。 私たちは天からの恵みを受けて生きており、天が望むものは「すべてのものの幸せ」だと言うメッセージです。 「すべてのものの幸せ」を願う心を私たちは天から授かっているのです。 目先の様々なものに執着しているうちに、決して人が手放してはならない「みんなの幸せを願う心」を失わないようにとイエスさまは願っているのです。

   急に自分中心の考えを改めるのは難しくても、「みんなの幸せを願う心」を忘れないでいようと思うことは、決して難しいことではありません。


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