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書き下ろし連載162
心に灯をともす
ルカ福音書11章33−36節

細井保路

   ともし火をともして、それを穴蔵の中や、升の下に置く者はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、濁っていれば、体も暗い。だから、あなたの中にある光が消えていないか調べなさい。あなたの全身が明るく、少しも暗いところがなければ、ちょうど、ともし火がその輝きであなたを照らすときのように、全身は輝いている。

   私たちのいのちは、「輝くともし火」なのだとイエスさまは言われます。だからお互いにいのちの輝きを消さない優しさを持ちなさいとと言うのです。そして、灯から連想して、純真なまなざしと邪悪なまなざしのはなしをなさいます。

   「目が澄んでいれば」つまり、純真なまなざしを持っていれば、自分を包む世界の美しさを見ることができるけれど、そのまなざしが濁ってしまうと、私を取り巻く世界も暗いものになってしまうのです。もちろん私たちは、いいことばかりに囲まれて生きているわけではなく、なぜ私がこんなに辛いことを引き受けなければならないのかと恨みごとを言いたくなるようなこともあるかも知れません。しかし、そんなことに負けずに、自分を取り巻く世界を明るく照らすことは必ずできるのです。

   自分の心にともし火をともすことができたら、周囲が明るく見えるだけでなく、周囲を明るくすることができるのです。そして、それができたとき、実は、私が努力して火をともしたのではなく、初めから輝くともし火としていのちを与えられているのだということにも気づくのです。

   神さまがともしてくださった火をくすぶらせて、暗い暗いとつぶやくのではなく、いただいた火をさらにあかあかと燃え立たせるようにしましょう。そして、わが子の内にも輝くともし火が備えられていることを伝えましょう。


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