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認定こども園 聖愛幼稚園

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書き下ろし連載159
祈り
ルカ福音書11章2−4節

細井保路

   祈るときには、こう言いなさい。「父よ、御名が崇められますように。御国が来ますように。わたしたちに必要な糧を毎日与えてください。わたしたちの罪を赦してください。わたしたちも自分の負い目のある人を皆赦しますから。わたしたちを誘惑に遭わせないでください。」

   「神の国が来ますように」と祈りなさいとイエスさまは教えます。お祈りは大抵、「〜になりますように」という表現になります。でも、そう祈るときは、もうそれが実現していることを思い浮かべながら祈っているのです。祈ることは夢が叶うための第一歩なのです。「神の国」とは、わたしたちが、大きな大きな愛に包まれていることをイメージした言葉です。だから、「神の国が来ますように」という祈りは、現実にどれほどたくさんの困難があろうとも、わたしたちを支えてくれる何者かの力があり、希望は常にあるということを見失わずに生きることを意味します。

   どんな時も希望を持って、天を仰いで進んでいくことができれば、わたしたちは不安や恐れにとらわれずに、明るく生きていくことができるはずです。しかし、現実にはいつも新たな困難や心配事が立ち現れてきます。わたしたちはそれに心を奪われ、天を仰ぐことを忘れてしまいがちです。イエスさまは、その日常の悩みも、神さまに向けた祈りにしてしまえば、ちゃんと天を仰いで生きることができると教えられたのだと思います。悩みや心配事を自分ひとりで抱え込むのではなくて、それも祈りにしなさいと教えられるのです。それがこの祈りの後半の部分です。「必要な力を与えてください」「ゆるしてください」「守ってください」と、何事も祈りに変えていくならば、よい方向に向かう第一歩は確実に始まるのです。イエスさまは別のところで、「祈り求めるものはすべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになる。」(マルコ福音書11・24)ともおっしゃっています。


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