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認定こども園 聖愛幼稚園

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書き下ろし連載158
喜びをみつける
ルカ福音書10章38−42節

細井保路

   マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。彼女にはマリアという姉妹がいた。マリアは主の足もとに座って、その話に聞き入っていた。マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って言った。「主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください。」主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」

   本当は人をもてなすのは楽しいことです。でも、時間が足りなかったり、体裁が気になり出したり、他の心配事を抱えていたりすると、とたんに煩わしいことになってしまいます。「忙しい、忙しい」と言いながら働いていると、本当は楽しいことでも、すべて辛いことになってしまいます。子育ても、本当は楽しいことであるはずなのに、疲れてしまうのは何故なのでしょう。イエスさまは、マルタという女性に向かって、「いっぺんに色々なことに気を回しすぎで心が乱れてしまっているよ」と忠告します。私たちが陥り易いこの焦りは、たくさんの仕事や責任を負っている人にとっては避けがたいことなのだと思います。でも焦って暮らすのはつまらないことです。周囲から見れば腹が立つほど落ち着いている妹のマリアも、いざ仕事を始めればきっと焦ってバタバタするのだろうと思います。彼女は、その自分の弱さを知っているからこそ、もてなしのために気を回すかわりに、イエスさまの話を聴く相手になることを楽しむ方を選んだのです。

   どの選択が正しいかではなく、楽しく行動できているかが大切なのです。クリスマスやお正月という特別な時間に、日頃の忙しさや焦りから心を解放し、自分の置かれた立場の中に喜びと楽しみをみつけるようにしてみましょう。


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