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認定こども園 聖愛幼稚園

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書き下ろし連載148
目的を見失わない
ルカ福音書9章1−3節

細井保路

   イエスは十二人を呼び集め、あらゆる悪霊に打ち勝ち、病気をいやす力と権能をお授けになった。そして、神の国を宣べ伝え、病人をいやすために遣わすにあたり、次のように言われた。「旅には何も持っていってはならない。杖も袋もパンも金も持ってはならない。下着も二枚は持ってはならない。どこかの家に入ったら、そこにとどまって、その家から旅立ちなさい。だれもあなたがたを迎え入れないなら、その町を出て行くとき、彼らへの証しとして足についた埃を払い落としなさい。」

   イエスさまは、弟子たちに病気をいやす力を与えたと書かれています。しかも、その条件として、何も用意するなと命じるのです。そこで言われていることを言い換えるならば、身構えるな、飾るな、多くを求めるな、こだわるな、などということです。

   病気をいやすことなどできるはずがないと私たちは考えてしまいますが、本当は、誰もが、人の不幸を追い払う力を与えられているのかもしれません。人を幸せにする力は誰にでも備わっているのに、それを活かしていないだけなのかもしれません。私たちはお互いの幸せと救いのために生きているのに、その目的を見失っているのかもしれません。目的をもう一度再確認し、私たちに与えられている力を発揮するためには、身構えること、飾ること、多くを求めること、こだわることをやめてみればいいのです。イエスさまがおっしゃりたかったのは、私たちが、神さまからいただいている素晴らしい力を見失ってしまっているということだったのです。

   心の奥底では確かにわが子の幸せを願っているのに、子どものためを思って心を砕いているはずなのに、気がつくと自分の見栄や親の都合などが優先してしまっているというのはよくあることです。わが子のためはもちろんのこと、私たちには、人を幸せにする力が備わっているのだということを、忘れないようにしましょう。


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