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認定こども園 聖愛幼稚園

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書き下ろし連載144
おおらかな心を
ルカ福音書8章19―21節

細井保路

イエスのところに母と兄弟たちが来たが、群衆のために近づくことができなかった。 そこでイエスに、「母上と御兄弟たちが、お会いしたいと外に立っておられます」との知らせがあった。 するとイエスは、「わたしの母、私の兄弟とは、神の言葉を聞いて行う人たちのことである」とお答えになった。

   自分と自分が守るべき人たちの安心、安全、優位を求めることは、人間としての責任かもしれません。 しかし、それだけで頭がいっぱいになってしまったら、生かされている喜びを感じる余裕はなくなってしまいます。 また、守られていない人たちのことを思いやる余裕もなくなってしまいます。 他者を思いやるために空けておく心のスペースと、神の恵みに感謝するための心のスペースは、実は同じ場所であることに気づけたら、私たちはもっとおおらかな気持ちを保つことができるようになるのです。 人を思いやり、人を助ける気持ちが自然にわき起こって来るときには、自分の日常に対する感謝の気持ちも生まれていることに気づきます。 感謝の気持ちで一杯になったときには、知らず知らずのうちに人に優しく出来ているものです。 身びいきにならないようにまず他人のことから考えるなどという聖人君子のような生き方はなかなか出来ません。 でも、まず、自分に与えられているこの環境を感謝して受け取るということなら、それほど難しくはないはずです。 そして、それが出来た時、私たちの心は自然にスケールの大きなものになっているのです。 子どもたちが自分の世界に閉じこもらないためにも、周囲の大人のおおらかさが大切です。


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