緑の輝く季節になりました。太陽も日増しに初夏の様な鋭さを感じます。 そんな気持ちのいい空気の中、先月の5月21の朝には、金環日食の天文ショーがありました。 本州で観察できるのは、1883年以来のことだということなので、私も観察メガネを用意して待ち構えていました。 雲間からくっきりと金のリングを観る事が出来ました。 この時間にどれほどの人が同じように空を見上げていたのかと思うと、金環日食の感激と同様に人々の空への想いにも感動しました。 日食騒動の次の日、22日には「東京スカイツリー」が開業になりました。 634メートル、こちらも空を見上げるような高さです。 開業日はあいにくの空模様でしたが、450メートル展望回廊からの景色は雲に浮かんでいるようだったとか・・・

　ゆめみたよ、スカイツリーに　かいじゅうノボリンボーが　のぼってゆく。
　ゆめみたよ、スカイツリーが　エッフェルとうを　かたぐるましてる。

　ゆめみたよ、ブロックで　ほんものとおなじたかさの　スカイツリーを　つくる　ゆめ。
　ゆめみたよ、スカイツリーが　エベレストと　せいくらべ。

　ゆめみたよ、スカイツリーが　もりを　さんぽしてる　ゆめ。
　ゆめみたよ、スカイツリーが　そだっていって　とうとう　つきに　さわった　ゆめ。

　スカイツリーは　ゆうやけが　すき。
　スカイツリーも　ゆめを　みるかな？

　ゆめじゃない　ちからをあわせて　スカイツリーつくった　ひとの　かずは
　あわせて　580,000にん。
　ゆめじゃない、スカイツリーの　おもさは　アフリカゾウ　11,200とうぶん。

　ゆめじゃない、スカイツリーに　のぼったよ！

   毎日各局のTV画面を賑わせている"スカイツリー"の絵本も、谷川俊太郎さんの言葉になると、こんな風に広がって、自分のすぐそばにあるように感じます。 Accototo−ふくだ　としお(toto)＋あきこ（acco）コンビの絵も、谷川さんの描くスカイツリーの世界をより身近に見せてくれます。

   スカイツリーはまいにちゆうやけがみれていいな〜・・ぜん
スカイツリーとおともだちになりたい！いまからいこうか！！・・みらよしと
スカイツリーにじぶんのみたゆめはなしたい・・りん
スカイツリーはおとこのこ？おんなのこ？・・いちり
表紙の裏に記された子供たちは、もうすっかりスカイツリーと友だちです。

   東京タワーができるまでを心待ちにしていた昭和の時代は、日本が世界に向けてどんどん伸びていくような勢いがありました。 平成の東京スカイツリーは大きな災害を乗り越えた日本が、また新たな力を合わせて世界に発信していかれる、そんな勢いのしるしであってほしいと思います。 2008年7月の着工から、のべ580,000人という途方もない数の人々の夢をのせて、ツリーはそびえています。 夢を夢じゃなくできるのも、人の力です。

「ゆめじゃない、スカイツリーに　のぼったよ！」