今年もいつもと同じように、じりじりと太陽が照りつける夏がやってきます。
この夏は「節電の夏」といわれ様々な工夫が叫ばれています。
おじいさんやおばあさんが子供の頃はクーラーなどありませんでした。
きっと電気に頼らずに涼しくなる方法を沢山ご存じでしょう。
大人も子供も一人一人が知恵を絞って心豊かな夏にできたらいいなって思います。
美術館に行くのもいいですね。美術館の中はひんやりしていて暑さを忘れてしまいます。
あら、女の子が絵の中にむかって楽しそうに話しかけています、いったい何をしているのでしょう・・・
ケイティとおばあちゃんが、にわでたねをまいていると、
雨がふってきてしまいました。・・・
「これからどうする?」と、ケイティがききました。
「じゃあ、美術館にいきましょう。きっとわくわくすることがあるわよ」・・・
美術館の中は、あたたかな、あかるい絵でいっぱいです。
ケイティは、ビンセント・ヴァン・ゴッホという人がかいた
「ひまわり」の絵が気に入りました。
このひまわりの花は、バリバリとかわいていて、
いまにもたねがこぼれおちそうです。
「このたね、おうちでまいてみたいなぁ」
ケイティが、おもわず手を伸ばしたとたん・・・・
あっ、たいへん!花びんがグラグラ、ドッスーンと、
絵の中からころがりおちてきました。
ひまわりのたねもいちめんにちらばっています。
「どうしよう!はやくかたづけなくちゃ」
そのとき、どこからか、わらい声がきこえてきました。・・
声は、ポール・ゴーギャンという人がかいた「踊るブルターニュの少女たち」という絵からきこえます。
・・・なんと、いつのまにかケイティは、絵の中にはいっていました!
三人の女の子たちは、ひまわりの花とたねだらけのゆかをゆびさして、クスクスわらっています。
「もし、だれかに見つかったら大さわぎよ」・・・
「でも、花びんをたおすつもりはなかったの。きれいにするの、てつだってくれない?」・・・
こうしてケイティはつぎつぎにさまざまな絵の中を出たり入ったりしながら冒険を続けています。
今度は何の絵?
ゴッホの「ひまわり」は私も一番好きな絵です。
絵の中に入ってしまう、って誰でも一度は夢見た事はありませんか?
「メリーポピンズ」という映画の中でもメリーの魔法で絵の中に入るシーンがありますが、その楽しさといったら夢がかなうってこんな事かなとワクワクして映画にくぎ付けになりました。
ケイティは数々の名画の中を自由に行き来して美術館を堪能しています。
ジェイムス・メイヒューさんはケイティを通して、名画をより身近に感じさせてくれる魔法を持っているようです。
この夏には一度は美術館に出かけてみましょう。ひょっとしたら、ジェイムスさんの魔法にかかってしまうかもしれませんよ!
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