あの夏の暑さが思い出せないくらいに、すっかり冬の装いになりました。
今年の秋はちょっぴり短かったようにも感じましたが、季節はちゃんと巡ってくるんだなあって思います。
肌に感ずるのは冷たい冬の風ですが、春、夏、秋、今年であったことを、暖かいお部屋でゆっくり思い出してみましょう。
嬉しかったこと、楽しかったことはもちろんですが、悲しかったこと、辛かったことも少しだけ思い浮かべてみると、その時には気付けなかったことがみつかるかもしれません。
あんなことこんなことを全部まとめて、このよき日につなげましょう。
ひとりひとりの思いの締めくくりに「きよし このよる」を届けます。
ナザレの村のひとははたらきもの
おとうさんは畑でせっせ おかあさんは井戸へ水くみ
でも子どもたちは、あそびにむちゅう 通りをドタドタ、かけまわっている。
― ナザレのむらは いまのんびりした おひるまえ
とうさんたちは はたけの しごと かあさんたちは みずくみ おひるのしたく
* * *
神様はひつじかいによい知らせを
だれよりもさきにおつたえになった ひつじかいからすべてのひとに
すべてのこどもたちに うれしい知らせがつたわるように
そのうれしい知らせはいま わたしたちにもつたえられている
クリスマス、おめでとう!
― 「さあ いそいで みんなに つたえよう」 「すくいぬしが おうまれになった」
「ベツレヘムの うまごやに」 「かいばおけのなかに」
私の本棚にあった、「きよし このよる」は1979年8月15日初版の絵本でした。
2000年に改訂版が出版された事を知り、出版社にお聞きすると、新たに中村妙子さんが文章を書き下ろされたとのことでした。
早速手に入れて、読みかえしてみました。
中村さんのお話は、より分かりやすくより力強いメッセージとなり、ルオーの描く聖画のようなピアッティの絵を引き立てているように感じました。
今回は、最初と最後のページのお話を最初に改訂版、次に初版と、両方をご紹介することにしました。
気がつかれたかと思いますが、初版のものは、聖書の物語をそのままの形で語られています。
今は、初版の絵本を手にすることはできませんが、どこかで見かけることがあったら、こちらも読んで頂けたらと思います。
良きおとづれの物語を御言葉として受け止める事が出来るような気がします。
神様の御恵みに感謝して、さあ、みんなで高らかに歌いましょう!「きよし このよる」!!
(赤鬼こと山ア祐美子)
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