学校法人 聖愛幼稚園
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書き下ろし連載31
心の目を輝かせよう
ルカ福音書11章33−36節

細井保路
                

   目は、まわりを照らす「ともし火」の役目を果たしているのだ、とイエスさまは言われました。じょうずに照らせば、すべてが明るく見えてくるというのです。目の前の現実が暗いと感じるなら、それは明るく照らす力が足りないからなのです。

   「すべてのものが尊い」と思う心の目を持つことができれば、少しずつ人を尊重することができるようになります。「すべてのものが愛されるべきだ」と思う心の目を持つことができれば、少しずつでも、周囲の人がいとおしく感じられるはずです。  反対に、「私が正しい」という目で世界を見れば、不満だらけになります。「私は被害者だ」という目で世界を見れば、恨みや憎しみで心がいっぱいになってしまいます。「私はダメだ」という目で自分を見てしまえば、人生をあきらめてしまうことになります。

   聖書は繰り返し、「神は愛だ」と語ります。つまりそれは、「すべてのものは愛されている」という目で世界を見なさいということなのです。 私ひとりが視点を変えたからといって、世界が変わるわけではないと思われるかもせれません。でも少なくとも、自分と世界との関係は大きく変えることができるのです。幸せになるかどうかは、幸せにしてくれるものをどこかに求め続けることではなくて、私自身が自分のまわりにある幸せを、いとおしい気持ちで受け止める目を持てるかどうかにかかっているのです。

   わが子の将来の幸せを願うならば、わが子が、愛や幸せや喜びを見つける心の目を持った人になれるように手助けをする必要があります。そしてその方法は、身近にいる私たち大人が、どんな状況の中でも、愛に満ちた自由な心の目を持って生活することなのです。  心の目がいつも自由であるように。悪い条件に縛られ負けてしまわないように。自分で心の目を閉じてしまわないように。心の目が輝いている人は、実際の笑顔の中の目も輝いているものです。


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