学校法人 聖愛幼稚園
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書き下ろし連載21
人の中で輝く光
マタイ福音書5章13〜16節

細井保路
                

   「あなたがたは世の光である」とイエスさまは言われます。 そしてさらに、「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい」と言われます。 だから、立派に輝かなければ、と考えてしまいがちです。 しかし、イエスさまは、「光になりなさい」とおっしゃっているのではなく、 「あなたがたは、この世に生を受けた瞬間から、光なのですよ」と おっしゃっているのです。そこを読み違えないようにしなければなりません。 必ず誰かを照らし、誰かを支える存在として、私たちは生を受けているのです。 努力をする以前に、すばらしい存在なのです。それをありのままに輝かせなさい、 とイエスさまは言われるのです。 灯した明かりを、覆いで隠すような愚かなことはしないのに、 輝く人の存在は、無視したり、傷つけたりしてしまうのが、人間の愚かさだと おっしゃるのです。

   「光」のたとえだけでなく、「塩」のたとえも話されます。 塩は、他の食べ物に味をつけ、他の食べ物が腐るのを防ぎます。 そのように、人は一人ひとり、例外なく、誰かを生かすのです。 自分で気づいていなくても、誰からも認められなくても、 必ず誰かを支えているのです。

   私たちは、誰に出会う時でも、このことを忘れないように したいものです。存在価値のない人など一人もいないのです。 もし、そういう評価がくだされるとすれば、それは、誰かが、 その人の存在価値を無視したり、否定したりしているからなのです。 自殺願望のあるひとは、かならずこの冷たい否定に出会っています。 人生を楽しむことのできない人は、人から受けた冷たい 否定にとらわれているのです。その苦しみを克服するためには、 その人の中の「光」を誰かが認め、受け入れ、輝くようにする 以外にないのです。

   わが子の中の「光」に気づいていますか?よそのお子さんの中にも「光」を認めていますか?


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