学校法人 聖愛幼稚園
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書き下ろし連載12
柔和と謙遜
マタイ福音書11章28〜30節

細井保路
                

   「疲れた者、重荷を負う者は、だれでも私のもとに来なさい。 休ませてあげよう。」とイエスさまはおっしゃいます。 休んで、生き方の基本を学び直しなしなさいとおっしゃるのです。

   これは、スポーツでも同じことです。基本を学んでスポーツを始めても、 いつの間にか、自己流になります。自己流を続けていると、どうしても、 無理をして故障したり、スランプに陥ったりするものです。 そういうときは、少し休んで、まず疲れを取り、それから、 基本を思い出す必要があります。

   イエスさまは、生きるための基本は、「柔和と謙遜」だと言われます。 前回、祈りについての話の中で、「無理をせずに、謙虚さと穏やかさを いつも保って過ごせるために、祈ることが大切」だと書きましたが、 生活の疲れを癒すためには、まさにこの謙虚さと穏やかさを取り戻す ことが必要なのです。

   謙虚になることは、自分の無力さを認めることです。無力を認めるだけ なら、単なる自己卑下ですが、その私がたくさんの人に助けられ 支えられているということに気づくなら、そこから感謝の気持と、 人の応援に応える力とが湧いてくるはずです。心に余裕ができて 穏やかな気持ちになれれば、さらに多くのことを、人に、そして神さまに、 お任せすることができるようになります。そうすることによって、 信頼の心が育つのです。

   そう考えると、イエスさまがおっしゃる「柔和と謙遜」という キーワードは、「信頼と感謝」という言葉に置き換えてもよいの かもしれません。あるいはもっと違う言葉をみつけることもできる でしょう。いずれにしても、疲れを感じたときは、生き方が、自己流 になってしまっているときです。善意が空回りしたり、自分を認めても らおうとしすぎたり、そういう自己流で気持ちが乱れてきたときに、 立ち帰ることのできる基本姿勢をつかんでおくことは、とても大切な ことだと思います。あなたの「基本」をみつけてください。


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