よく人に対して、意地の悪い批判を言う人がいます。そういうとき、
「その言葉は、むしろあなたに当てはまる。」と言い返したくなることがあります。
先月、「おおらかになれ」というお話をしたばかりなのに、こんな心の狭いことでは
いけないのですが、残念ながら、私たちは一朝一夕にスケールの大きな
人間にはなれないのです。
でも、そう言ってあきらめてしまわないように、イエスさまは、さらに、
実践すべきことを教えてくださいます。それは「裁かない」ということです。
本文をそのままご紹介しましょう。
「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。
人を罪人だと決めるな。そうすれば、あなたがたも罪人だと決められることがない。
赦しなさい。そうすれば、あなたがたも赦される。与えなさい。そうすれば、
あなたがたも与えられる。押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、
ふところに入れてもらえる。あなたがたは自分の量る秤(はかり)で量り
返されるからである。」
「はかり」と言っているのは、枡(ます)のことです。枡と言ってもイメージが
湧かないかもしれませんね。私の子どもの頃には、どこの家にも一升枡というのがあって、
お米を計るときなどに使いました。今だったら、計量カップをイメージすればいいでしょう。
袋の口を開けて待っている人に、とびきり大きな計量カップで、じゃんじゃん
お米を注ぎ入れてあげる場面を想像してください。何杯まで、などとケチなことを
言うのではなくて、袋から溢れるまで。
このお話をしていて、ふと、砂場の光景を思い浮かべました。暖かくなったら、
子どもと一緒に、是非砂場で遊んでみてください。大きな器にどんどん砂を注ぎ
込んでみましょう。うれしい気持ちになれるはずです。バケツやスコップですくっては
注ぐという愉快な体験をしていれば、子どもがいつかこの聖句に出会ったときに、
「あ、あの感覚だ」と思えることでしょう。
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