神に育てられて成長してゆくのです。
(コロサイの信徒への手紙二章十九節)
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お子さまのご入園、ご進級おめでとうございます。甲府盆地が美しい花々に彩られ、
草木が希望の芽を開いています。いのちの息吹きにあふれたこの季節、お子さまが
聖愛幼稚園の門を潜って元気なお姿を見せてくれるのは、迎える側の園長はじめ
教職員にとって限りなく喜ばしいことでしょう。
聖愛幼稚園はキリスト教主義に立っています。神様の愛と奉仕の精神を保育の
柱としています。一人ひとりのお子さまのいのちはかけがえのない尊いものと
して神様が授けてくれました。一人ひとりに神様の愛と恵みがあふれるばかりに
注がれています。神様の愛と恵みはお子さまを通して保護者の家族にも惜しみなく注がれています。
園長も教職員も大切なお子さまに愛のこころをもって接し、一生懸命保育にあたります。
一人ひとりのお子さまの成長の仕方、早さは違います。
花にたとえてみれば、色合い、大きさ、形、香りなどどれも二つとして
同じものはありません。違いはあっても、どの花も美しさには変わりがない。
園児の数だけ、異なった美しい花が咲いてくれます。まさに多様な美しさとでもいいましょうか。
どうして園児の数だけ、色、形、大きさ、香りの違う花が咲くのでしょうか。
それは人間はけっしてクローンではないからです。どの子も違った両親から生まれてきます。
ですから、この世に同じ子は二人として存在しません。違った両親から生まれてくるから、
子どもは顔、かたち、大きさなどすべて異なるのがあたり前です。従って、お子さまの
成長の仕方は、早さはすべて違っていいのです。
この違いは、別の言葉で表現すれば「個性」です。一人ひとりは何ものにも
替えがたい個性を持って生まれてきます。この個性は神様が授けてくれたものです。
神様が人間一人ひとりに個性を与え、それぞれの仕方で成長することを望んでおられます。
お子さまの保育には、園長・教職員があたります。けれども、お子さまを成長させてくださる主役は神様です。お子さまは「神に育てられて成長してゆくのです」。園では教職員そろって毎朝、神様にそうして下さるように祈ります。そして、神様の委託を受けてお子さまの成長を助け、促すように、又、お子さまが知恵、こころ、身体が調和のとれた成長を遂げるように祈りと願いを込めて保育にあたります。何よりも強く願うことはお子さまの魂の奥底に神様の愛の種が蒔かれ、芽を出し、豊かな恵みの花を咲かせてくれることです。甲府は花の盆地です。この郷土を愛の花で彩るのが聖愛のお子さまたちです。
私もお子さまの豊かな成長を神様にお祈りいたします。
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新堀 邦司(にいほり・くにじ)先生