実に、あなたがたこそ、わたしたちの誉れであり、喜びなのです。
(テサロニケの信徒への手紙二章二〇節)
|
三月は、卒園、卒業の季節です。
卒園児、卒業生が希望にあふれた未来へと巣立っていきます。
彼らを祝福するかのように南アルプスの山々が、ひときわ美しく
雪嶺をかがやかしています。
聖愛幼稚園の卒園式は三月十八日に行われます。園児はもとより、
保護者のみなさんにとってもこの日は特別な喜びの日でしょう。
思いおこせば、幼稚園で過ごした月日は長かったようで、その実、
意外と短かったように思えるのではないでしょうか。目を閉じれば、
たくさんの想い出が次々と浮かんできます。
それにしても、お子さんの成長ぶりには驚かされます。
入園から卒園するまでのわずか数年の間に、知恵が増し、友人との
遊びを通して社会性が培われました。小さかった身体も
見違えるほど大きくなりました。それを象徴するのがお子さんの手です。
モミジのように小さかった手も大きくなり力強さを
感じさせるまでになりました。
卒園式の日には、三二名の園児が大きくなった手で園長先生から
卒園証書を受け取ります。卒園証書と一緒に一人々々がその手で
未来をしっかりとつかみ取ることでしょう。
なんと晴れやかな光景でしょうか。卒園児は保護者のみなさんに
とって大きな誉れであり、喜びであるにちがいありません。
お子さんがこれほど立派に成長できたのは、もちろん親の愛情と
努力のお陰です。それに幼稚園の先生方のよき指導があったことも
忘れてはいけません。それだけでしょうか。聖書は、お子さんの
成長は人間の業だけによるものではなく、そこに神様の力が
注がれたからだと言っています。
わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。
(コリントの信徒への手紙T三章六〜七節)
|
一人々々のお子さんの上に神様の目が向けられ、愛の力が注がれていたのです。
卒園式の日には、そのことを神様に感謝しましょう。
神様は卒園後もお子さんを見守り、成長させてくださいます。
生涯を支え、導いてさらに、さらに大きく、立派な人間に成長させてくださいます。
これほど喜ばしく、ありがたいことはありません。
神様にとって一人々々のお子さんはかけがえのない存在なのです。誉れであり、喜びなのです。
お子さんが神様の祝福と恵のもとに豊かなこころを持ち、愛の人として
人生を歩まれることをお祈りしています。
卒園おめでとうございます。
戻る
新堀 邦司(にいほり・くにじ)先生